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第213話 新年に寄せて

小児科医のつぶやき|第213話 新年に寄せて

 新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。昨年は早くからインフルエンザが流行しましたので、もしかしたら年末年始もインフルエンザで自宅待機の方もいらっしゃるかもしれません。今のところピークは過ぎたように感じますが、年明けから再び流行する可能性もありますし、今度はB型が流行する可能性もありますので、まだしばらくは注意が必要ですね。    


 さて今年はいったいどんな1年になるのでしょうか。振り返ってみると昨年は百日咳とマイコプラズマが流行して、百日咳で亡くなられた赤ちゃんが全国で10人以上いたと聞いています。マイコプラズマも抗生剤が効きにくくなって、入院するケースもかなり多かったようです。これまで何度も言ってきましたが、改めてワクチンの重要性と抗生剤の適正使用の大切さを感じた1年になりました。


 とはいいながら、昨年もまたワクチンのトラブルに振り回された1年になりました。まずはとても重要な麻疹風疹ワクチンが不足してしまい、出荷調整が続いていました。今のところ麻疹が流行する兆しはありませんが、一旦流行してしまえば取り返しのつかない事態になってしまいます。昔は「死に病」とも言われた麻疹は、小児科医にとってとても恐ろしい病気です。医者になって初めて亡くなったお子さんを見たのは麻疹肺炎のお子さんでした。それから現在もおたふくかぜワクチンについては不足状態が続いており、予約さえ受けられない状況になっております。今後の見通しも立っておらず、接種対象のお子さんには非常にご迷惑をかけています。自分の息子も0歳の時におたふくかぜに罹患して、髄膜炎を発症しました(0歳ですから当然ワクチン未接種です)。幸い大事には至らずに済みましたが、ワクチンさえやっていたらと当時は悔やんだのを覚えています。理由は様々だと思いますが、1日も早くワクチン不足の状況が改善するようにと願うばかりです。  


 ワクチン不足といえば、一時期3種混合ワクチンも不足しました。百日咳のお子さんは今でも時々診察します。罹患後はかなり咳が酷くなるのですが、残念ながらどうすることも出来ません。時間経過と共に軽快するのを待つしか方法がないので、いまのところ任意接種ですが3種混合ワクチンも出来るだけ多くのお子さんに接種して欲しいですし、1日も早く定期接種になって欲しいものです。


 それから新年度から新しく定期接種としてRSウイルス感染症を予防するワクチンの接種が開始されます。接種対象は妊婦さんになりますが、RSウイルスは罹患すると新生児でも入院することもある病気ですので、ワクチン接種で少しでも発症率が下がってくれたらいいなと思います。このように日本のワクチン行政も少しずつ改善されてきているとは思いますが、それでもまだ改善の余地は十分あります。毎年新年の挨拶で、「今年こそはワクチン問題が起きませんように」と言っていますが、結局毎年何らかの問題が起きていまします。恐らく今年も何もないということはないのではないかと思っていますが、出来るだけ子どもたちに影響が出ないようにと思います。  


 そして新年度からは菊陽町では5歳児検診が開始されます。これは全国的な動きで、どこの自治体でも準備が進んでいるようです。これは発達の問題があるお子さんを早期に発見して療育に繋げるという狙いがあるようです。最近は発達に問題を抱えているお子さんが増えていますので、いい傾向だと思います。その代わり、6.7ヶ月検診は集団から個別へと移行する予定です。      


 午年の今年、果たしてどんな1年になるでしょうか。いろいろなことがあるとは思いますが、子どもたちは午のように元気に飛び跳ね、たくさんの笑顔があふれる1年になればいいなと思っています。



【令和8年1月】
よしもと小児科 吉本寿美

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